耕作者の減少と多面的機能交付金

もりあげ隊のもとたかです。ニュースでは「体温越え」という言葉が飛び交う異常な暑さの中、農道の草刈りに挑みました。そもそも農道は農作業上必要な道路であり、それを利用する耕作者達が共同で管理する道です。草刈りや道路の修理などを協働でおこなう「道普請」は我が集落を含め高柳の各地区では春・秋の農繁期に合わせて2回おこなうのが常ですが、とりわけ草刈りはそれだけでなく「日常の作業」が必要となります。自分の田のある「濁り又」と呼ばれる一筋の沢の耕作者はこの20年で7人から2人に減ったので、その守備範囲は当然広くなりました。汗だくで草刈り機を振り回しながら「この農道や棚田はいつまでもあるのかな」などと思うとき、先般の各地の豪雨災害の折の新聞記事に載った「田んぼダム」「多面的機能」が頭をよぎりました。

「多面的機能」とは農林水産省によると~「農業・農村は、私たちが生きていくのに必要な米や野菜などの生産の場としての役割を果たしています。しかし、それだけではありません。農村で農業が継続して行われることにより、私たちの生活に色々な『めぐみ』をもたらしています。このめぐみを「農業・農村の有する多面的機能」と呼んでいます。 例えば、水田は雨水を一時的に貯留し、洪水や土砂崩れを防いだり、多様な生きものを育み、また、美しい農村の風景は、私たちの心を和ませてくれるなど大きな役割を果たしており、そのめぐみは、都市住民を含めて国民全体に及んでいます。」とし、「多面的機能」の維持・発揮を図るための地域の協働活動を「多面的機能支払交付金」とし支援しています。~

「そういやこの制度を利用して集落で自走式草刈り機買ったよな」とか
「そんな良いこと言うのなら、田の草取りも草刈もがんばるよ」とか
「多面的機能を活かすには、農村の暮らしを維持するための包括的な考え方がないとね」とか
「でも公助としてのこの制度の広義にはそのヒントがあるかもね」など思いつつ、
祇園「民謡流し」の夜、ひとり酒税を納めお国に貢献しているところでございます。

 

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